妹と私の闘病日記

原因不明の病に侵された妹と私の気持ちをBlogに書きます

転院

転院の話が出てからは早かった。
某療養病院が受け入れてくれる事になり、今年2月28日、妹は約3年の戦いを終えて大学病院を出た。

救急車での移動は私が同乗した。

ストレッチャーに乗ったまま3年ぶりの一瞬の外の空気。
救急車に乗ってる時も妹は分かってるのか分かってないのかさえ分からないけど、私はずっと妹を見てた。

療養病院は綺麗だった。
でも患者さんは殆どがお年寄り。
33歳の女性は妹くらいだろう…

何で、こうなったんだろう…
もぅこの世に居る限り妹と笑い合う事も話す事も出来ない。
毎日一緒に居たくらい仲良しだったのに、1人ぼっちになった気分だ。

でも妹が1番辛く悔いが残ってるだろう。
今は6歳だけど、我が子の成長を2歳までしか見れなかったんだ。

妹の息子は知的障害を伴う自閉症だ。
それが良かったのか悪かったのかは分からないが、甥っ子は母親が居なくなった事に動じていない。
今は私の両親が育てていて、すっかりその生活に慣れている。

妹は、息子に障害があろうと誰よりも愛していた。入院してからは殆ど会えず、今はもう抱き締める事も息子の成長を見る事も出来ない。

妹…あなたの息子は障害を抱えながらもゆっくりゆっくり成長してるよ。
少しだけ言葉も言えるようになったよ。

その言葉さえも今の妹には届いてない。
今はもう意識がないと言っていいくらいの状態だから。右目も麻痺し、おそらく彼女の目は見えていないだろう…